前のページへ

【2-3】国保連レポート

令和6年度石川県国民健康保険診療施設開設者・管理者セミナー

大森町長(能登町)
開会挨拶
石川県国保診療施設開設者委員会
大森会長
   令和6年8月20日、国保診療施設の開設者(市町長)と施設長が相互理解を図り、地域医療の在り方や国保診療施設の機能充実強化と健全な運営に資することを目的とした国民健康保険診療施設開設者・管理者セミナーが、国保診療施設関係者40名出席のもとオンライン形式により開催された。

   開会にあたり、開設者委員会の大森会長(能登町長)は、「国保診療施設は、これまでも地域医療や地域包括医療ケアの中核施設として、住民が健康に安心して生活し続けるために不可欠な存在。人口減少、高齢化が進む地域では、その役割はますます重要になっている。加えて本年1月1日に発生した能登半島地震により、被災地の国保直診施設には現在においても大変なご苦労とご努力をいただいている。今後も、地域医療を守り地域包括医療ケアを実現していくために努力していくことが求められ、開設者としても協力してその実現を目指していきたい。」と挨拶を述べた。



講演風景
講演
講師:浜松市国民健康保険佐久間病院 三枝 智宏 病院長
   引き続き、浜松市国民健康保険佐久間病院長の三枝氏より「災害対策と地域包括ケア」と題して講演が行われた。
   講演では、災害に向けた対策としてBCP(事業継続計画)の策定、在宅医療を受けている方の避難計画、職員の安否確認などについて、佐久間病院の事例について説明いただき、後半は、意見交換の場として、今回の能登半島地震を受け、講師から被災地の国保直診施設に対し、各施設が策定したBCPのどの部分が有用だったか、またはうまくいかなかったか、また在宅医療を受けている方の避難行動についての課題はあったか、職員の安否確認はどのようにして行われたかを質問形式にて行われた。

   被災地施設からは、BCPについては策定していたが、想定よりも大きな災害に対し、その通りの行動をとることができなかった。計画そのものは立てていかなければならなし意識付けも必要だが、災害の規模によってはまったく意味をなさないということを今回の地震で感じたといった意見や、在宅医療を受けている方に対しては入院させざるを得ない状況だったことや、職員の安否確認では、道路の損壊等によりたどり着ける職員だけで対応した等、各施設の当時の状況について貴重なご意見をいただいた。

講演風景
閉会あいさつ
石川県国民健康保険診療施設協議会
水野会長
   最後に、石川県国民健康保険診療施設協議会の水野会長から「被災地においては復旧・復興に向け大変なご苦労をなされていることと思うが、住民の健康保持、増進を図り、地域医療を守るという我々国保診療施設の役割が果たせるよう、開設者及び管理者の皆さんと一緒に頑張ってまいりたい。」との閉会挨拶で、本セミナーを締めくくった。

< 12|3 >
次のページへ